本協会は、1991年6月に、厚生省(現厚生労働省)の許可を得て、社団法人全国ベビーシッター協会として設立されました。そして、2012年4月に公益社団法人全国保育サービス協会として認定を受けて新たなスタートを切り、はや8年が過ぎようとしています。 私は、公益社団法人全国保育サービス協会の会長の草川功です。小児科医でもある私は、巷野悟朗元会長、網野武博前会長のもと、保育の中でも子どもの健康管理を中心に当協会の研修で、協会に関わってまいりました。
乳幼児の家庭に保育者が訪問し、そこを本拠とする保育が営まれることを大切にして活動を続けてきた本協会は、居宅訪問型保育が制度化されたことにより、居宅訪問型保育の実施にあたって、会員事業者が認可事業者となって公的システムに貢献できることを大変嬉しく思っております。
また、一昨年度から準備され、昨年から本格的に開始されている大都市での地方自治体主体による待機児童対策としての居宅訪問型保育(ベビーシッター)制度は、その延長線上ともいえ、今後の広がりを予感させるものです。
しかし、一方で、居宅訪問型保育(ベビーシッター)の普及は、保育者(ベビーシッター)の人材確保をより難しいものとしています。2019年に日本国内で生まれた日本人の子どもの数が86万4000人と、初めて90万人を割り込んだことが報告され、今後、しばらくはこのような減少が続くと見込まれています。
保育者の人材不足に関しても、その地域性が明確となり、長い目で見れば、最終的には、数ではなく、より質の高い保育のできる保育者を継続的に養成することが最も重要なことと考えられます。
時代のニーズに対応することも重要ではありますが、乳児を保育対象とすることが増加している昨今、安全な質の高い保育がより強く求められます。本協会として、今まで以上に、より良い人材育成のための研修会、より良い経営のための経営者研修会等の充実をはかり、また、会員の皆様には、保育を取り巻く状況がどんなにめまぐるしく変わっても、目の前の子どもたちの保育に影響を及ばさないよう、本協会が手助けができるようしっかりと体制を整えてまいりたいと考えております。
子ども達とご家族のために保育サービスを通じて少しでも貢献できるよう、協会関係者一同真摯に取り組んでまいります。皆様の変わらぬご指導、ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。
公益社団法人 全国保育サービス協会
会長 草川 功
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